伝えてはいけない 9 （N→O←M）

※気をつけてください

ちょっとだけお兄ちゃん同士の恋、が絡んでます
女の子なんて、まったく一切、絡んでないです。そんな恋を見たい！いや、求めてたよ!!!!
っていうお姉さんがた、どうぞー。
もちろん、その世界の常識を兼ね備えてる方のみで、お願いします！
やまとかぜのお兄さんたちと同じ名前で、同じ職業だけど、他人の空似だと思ってくださいね＾＾


9だよ！続きますなー。


8月中には、出来るかぎりこの長編だけは完結させたいと思っております！
応援のほど…？よろしくお願いします！

あと、ご感想、など…頂けたら、うれ …しいです…＾＾ｺｯｿﾘ

寝つけないまま、夜が明けた。
疲れきった身体だけがベットへ沈み込み、冴えた頭が延々と彼を咎めていた。

どうして。


なんで。


その二つを繰り返し、俺は憔悴したのだった。
しかし、今日は有難く、そして今は辛いオフの日。

なにが悲しいのかは、俺がオフの時は、必ず、彼が来るからだった。
いつ取り決めたかは当に忘れてしまうほどの、当たり前の約束。


その当たり前の日常が、こんなにもあっけなく崩れ去られていく。


ああまた、どうして、が過ぎる。




ベットで、大好きなゲームもマジックのカードにも触らず、オフの日半分が過ぎた。
ドラマの撮影がおしてなければ、もうすぐ、彼がやってくる。

どうやって会えばいいだろう。
どんな顔で会える
どう、触ればいいの


そうこうしているうちに、彼が合鍵を使っていつものように、俺の部屋へ向かってきた。
足音が止まった。
ドアノブに手がかけられて、ゆっくりとドアが開く。
反射的に布団を被る、俺。

「にの？」

こんもりと岩のようなベットに目が入ったのか、彼はゆっくりと近づいてくる。
ベットの端に座り、少し沈むのが分かった。

「ね、にの。どうしたの…？」

とんとんと優しく彼が布団の上から叩く。

どうしよう、今は貴方が、汚く感じるの

「どうしたの？あんたが言う言葉かよ」
「…え…？」


（ここまで、リアルになるとはね）
不意に先日作った自分の歌が、頭に過ぎって笑いたくなった。
彼のために作った歌、と冗談で言ってたのに。


俺はもそもそと布団から出て、自分でも驚くくらい冷えた目を彼に向けた。
ねえ、どこまで俺に真実を言ってくれる？

「昨日、何処行ってたの？」
「…きの、う？」
「そ、昨日。家、ちゃんと帰った？」

目が泳ぐ。前にも言ったが、本当に彼は顔に出やすい。
いつもなら、これでさえ愛しいのに。今は。

「ね、ちゃんと言えないの？」
「昨日は…そ、の、まつじゅんと、飲んでた」


ここまでは、本当。さて、ここからだ。

「で？」
「で…、帰った、よ？」

酔っちゃって覚えてない、っていつものように眉毛を下げる。
瞬間、思いきり彼の襟を掴みあげた。その首元にちらついた、あいつの、痕。

「…嘘だろ。言えよ。はっきり、じゅんくんに抱かれましたって」

驚きと恐怖で殊更泣きそうな彼。
ああ、どうして俺はこんなことしてるんだろう。
知らなければ、今日もなにも考えずに愛し合えたのに。

嘘が、見えたから。

こんな醜い、女のような嫉妬したくない。
束縛なんかで彼を苦しめたくないのに。

彼を追い詰める自分が凌ぎあって、涙が溢れる。
なんか、本当にそれっぽいじゃん、やだ、よ
襟を掴んだ手から力が抜け、顔を隠す。

「…ごめん。全部、おいらが悪いんだ。優柔不断だったから、にのも、まつじゅんも…」

彼の手が、俺の頭に触れる。
汚い。
そう思ってしまった手が、彼のそれを払いのけた。

「…っ…、でも、今もにのが好きなんだよ。それだけは、信じて。まつじゅんよりも、ずっと」


そういって、彼は俺の部屋から静かに出て行った。
沈んだベットが、軽くなった。



どうして、がほらまた。



彼の優しい声音が、頭に響く。
今日も、眠れそうにない。



さよなら、はまだ
（アイシテルが、腐ってる）
（終わりには、ヤサシイ顔ばかり）





追伸
ぎみっく、ネタ使い過ぎー＾＾
ごめんさい。でも、なんかぴったりだったから!!!

超絶、かわいそうなにの。
あー、お前を幸せにしてやりたい、と思いながら書きました。

どうせなら、あたしがだきしめｒｙ

という感じです。