忍者ブログ
サイフォン
あら/しおんりーですよ! 小説がありますが、実在の人物様とは関係ない!という事になっております。ご了承ください。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


しょうさん、お誕生日おめでとうございます!


ひゅーーー!

頂いたネタで書かせてもらいました…やっほ!





「もういいよ、別に」
「でも」
「忙しいんでしょ、俺も忙しいし。そんな毎日連絡取んなくても、収録で会えるじゃん」


だから、放っておいてよ。


自分から、電話を切った。
通話時間5分、というこの短い時間を作るのにも、どうにか自分の時間を割いて、寝る間も惜しんで。
その大事な時間を、無下にするかのように切った。
分かってるよ、全部俺が悪いんだよ。
しょうくんのそういう所知ってるから、尚更。
そう思えば思うほど、見つめた携帯の画面が歪んでくる。


『ごめん、こんな時間に』
『さとしくんのせいじゃないよ、俺が悪いの。』
『仕事辛くない?』
『頑張って』
『ごめんね、会いたいよ』
『ごめん』


優しい声が蘇るのに、困ったようなしょうくんの顔が浮かぶ。
初めの頃は、電話が嬉しかった。ありえなねーって思うくらい恥ずかしいんだけど、好きだって言い合ったりしてさ。
それが最近、謝ってばっかりだ。俺を気遣うような言葉ばっかり。
擦れ違い、って言うのかな。お互い、映画のプロモーションだったり、ドラマの撮影で忙しくなって。
唯一、一緒になるのはレギュラーの番組ぐらいで、それでも休憩中にさえ取材が入って、なかなか話せなかった。
触れ合う時間なんて、それ以上にない。

それでも、マメな人だから、毎日メールくれたり電話をくれたり、欠く事はなくって。
恋人として、普通に嬉しい。
女の子だったら、堪んないんじゃないのかな。彼氏から、こうやって…さ。
女の子じゃねえ、俺だって嬉しいんだもん。

けどさ、女の子じゃねえから…困ってんの。
毎日、毎日…しょうくんは疲れねえのなかなって。
そういう事、俺には出来ないから、さ。なんか…苦手、なんだろうな。
しょうくんからのメールも電話も、嬉しい癖して…放っておいたり、見ないフリしたり。
どう返事していいかわかんないし、どんな事言えばいいのかもわかんねー…。
それだったら、返さない方がいい、出ない方がいいって。


画面が真っ暗になった携帯を机において、ベットに倒れた。
壁に貼ってある、25日に丸のついたカレンダーを見て、溜息をつく。
その下に置かれたラッピングの施されたプレゼント。


会いたい。
しょうくんが、足んない。
もうすぐ、動けなくなりそう…。

気持ちだけは募るのに、妙なプライドが俺を邪魔して動けなくする。
そうして、ずるずると引き摺るように、日にちは過ぎていった。



25日の前日。
撮影も終わって、家に帰って。
誕生日のメールぐらい、さっさと作ればいいのに…何度も書いては消し、書いては消しを繰り返して。
気づいたら、ベットの上で寝てて。日は高くなって。

持ったままの携帯が、チカチカと着信を告げていた。
履歴を見ると、しょうくんで。
入っていた留守電には、遠慮がちに「今日会いたいです」、と一言だけ残っていた。


「俺も」


と、メールを返して現場に向かった。
収録も終わって、しょうくんからの返事がないことに気づいた。
連絡しようと、スタジオから出た時。
見慣れた姿が立っていた。


「さとしくん、お疲れ!」
「なんで…?」
「ん、マネに聞いといたの。お疲れなさとしくんを、お迎えに上がろうと思いましてね」


ほら、と手を差し出されて。
手を繋ぐ。こういう時、仲いいグループ、で扱われててよかったなーって思う。
こうやって手なんか繋いでても、またやってる、ぐらいの認識しかないんだから。
久々過ぎるって言うのもあって、なんか恥ずかしくなる。
ニコニコと嬉しそうなしょうくんは、気づかないのか俺の手を引いて、車に向かった。
足取りも軽く、しょうくんのマンションに着いて、ゆったりとソファに座る。



「さとしくん大丈夫?疲れてない?」
「大丈夫。しょうくんこそ、疲れてるくせに平気なの?」
「あー、さとしくんに会えたから、なんか吹っ飛んだ」
「本当は疲れてんでしょ。俺なんかに無理しちゃダメだよ」


俺の言葉に、しょうくんは顔を伏せた。
怒らせてしまった。直感的に感じる。



「なんで、そういうこと言うの?最近、妙に素っ気無いよね」
「違…うよ、しょうくん?」
「電話もすぐ切るし、なにかと俺の事を気遣った振りして…」


苛立っているのか、視線が痛いくらい分かる。
目を伏せようにも、伏せられないその大きな目は俺を見てる。
言葉が出ない。上手く、この気持ちを伝えられない。
イライラする。自分自身にも、しょうくんにも。


「ねえ、さとしくん…俺の事嫌になった?…俺から好きになってさ、無理矢理付きあわせちゃったみたいな所あるから…さ」
「そんな事ねえよ!…そんなのも分かんねーのかよ、バーカ!」
「んだよ、バーカ!」


一頻り、バカって罵り合って。(バカしか言わないんだけど)
すっきりして、ぷっと吹き出して。

「本当、バカだよ…しょうくんは」
「うるせーよ。さとしくんだってバカだよ」
「…俺ね、多分しょうくんが思ってるより、しょうくんのこと好きだよ」


もしかしたら、しょうくんより俺の方が好きかもしんない。
それくらい、好き。


「でも、どうしていいかわかんないの」
「さとしくん」
「しょうくんみたいに、マメじゃないし、優しい言葉なんて言えないし。人の気持ちとかも、鈍感だし」


もっと言いたかったけど、その唇を塞がれた。
ゆっくりと離れると、優しく覗き込むしょうくんの顔があって。指が柔らかく絡んでくる。


「…それね、全部知ってるよ。つか、知ってるんだけど、俺も不器用だからさ…気持ちを勘潜りしちゃってさ。ごめん」
「…もう謝んないで」
「なんで?」
「俺…別に嫌じゃねえもん。俺はしょうくんので、しょうくんは俺のでしょ。自分のものに謝る理由ないじゃん」
「さとしくんには、やっぱり敵わないわ」


しょうくんの困ったように笑う顔が近づいてきて、小さいキスを繰り返す。
ソファにゆっくりと倒されて、服の間に手が滑り込む。
受け入れるように、手を首に回そうとした瞬間、はっと思い出して、肩を押した。

「待って!」

鞄をごそごそと探して、ちょっとぐしゃっとなった箱を押し付ける。

「はい、今日…しょうくん誕生日でしょ。もっと早く気づけば良かったけど…誕生日おめでとう」
「あ、そっか。…ありがと。すっげえ嬉しい」
「大したもんじゃないけど、ごめんな」
「謝んないんでしょ。あ、さとしくん…プレゼント開ける前にさぁ…」



さとしくんごと、くれない?




引き寄せられた耳元で囁かれる。
ばか、って呟いて、俺からキスして。
キスが止まんなくて、縺れ合いながらベットまで歩いて。


服脱ぐのももどかしい位だった。
それから、一杯に溢れるくらいしょうくんを感じた。




決めたんだ。
一杯、我侭言ってやる。
だから、しょうくんも俺を困らせてよ。




もう、気持ちに迷わないで。
好きな気持ちに、隙はないでしょう?


不器用な僕から不器用な君に



追伸
しょうさん、ハッピバースディ!
ちょっと無理矢理入れた感じ、になったとか、言わせないよー!ヒュー!

ネタはmeikaさまから頂きました!有難うございました!

なんか、誕生日に間に合わせるのに、必死でした…!間に…あったかな。
よし!久々にしょうさん書いたので…なんか、すみません…

???が多いと思いますが、気持ちだけは込めたので……
ともあれ、お誕生日おめでとうございまーーーーす!







PR
この記事にコメントする
HN
Title
Mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
忍者ブログ [PR]


Designed by A.com
初めに
こちらは、山が上、下に置く風なグループのお兄さんたちと同姓同名だったり、え!職業も性格も似てね^^?って言う方々がちょっとだけいちゃいちゃしてたりしてます。いわゆる、ビィエルゥな小説を置いているサイトでありブログです。
ここに関係者、また事務所さんとは全く関係ない事を誓います!
居ないとは…思いますが、所謂パ、クリとかしないで頂きたいです。 そして、あらし、さらしは止めてください。また、オンラインブックマークなども、我慢して下さい。本当にお願いします!
感想などは拍手やコメントの方でお待ちしております。それでは、楽しんで頂ければ幸い!ドウゾー!
ブログ内検索
プロフィール
HN:
あめみや
性別:
女性