あめだま （成+芹）

※気をつけてください


今回はいちゃいちゃしてないけど、ま…ちょっとだけ、ぼーいず風味ですので、気をつけてください。
あれ？これ、最近どらま、でやってる復讐されてる刑事さんと復讐してる弁護士さん？って思われるでしょうが、そこはさ。
多分、復讐とか考えていない方の刑事さんと弁護士さんだと思って!!!
そっとしとこう、その辺。
関係ないですよーっと言う事で。


ちゃんとご理解していただいたところで、尚且つ！興味がある方はドウゾーーー↓

「刑事さん？」

彼の物腰の柔らかい声で我に返る。
そうだ、今は事件について、彼に話を聞いているんだった、と。

「あ、すいません…ちょっと考え事して、ました」

申し訳なさそうに言うと、なるせさんは、それはとても心配そうに顔を覗き込んできた。

「大丈夫ですか？無理をなさっているのでは…あまり根を詰めるとお体に障りますよ」

と、聖母のように優しく、けれど他人をまったく受け入れない言葉で彼は言う。
いけ好かない、この人だけは油断が見せられない人だと思う。
第一、何を考えているか、まったく思いつかないからだ。

「俺は、大丈夫です。ほら、元気だけが取得っつーか…元気しかないって言うか！」
「みたい、ですね。でも、無理はなさらず」

あ、そうだ、と彼の細い指が、あの大きな鞄を開き、ごそごそと何かを探していた。
俺は訝しげに、けれど何も言えずにそれを眺めた。
すると、彼の掌に飴玉が一つ、乗っていた。

「子供騙し、みたいで失礼かもしれませんが、甘いものを食べると少し疲れが癒せるそうですよ」

実は、私も良く食べるんです、と彼は少し照れたようだった。
意外、その言葉しか見つからなかった。

「やっぱり、いらない、ですよね」
「いや、頂きますっ。すんません、ちょっと意外でびっくりしてました。」

あまりに俺が動かないものだから、彼はその掌の飴玉を鞄に収めようとした。
慌てて、俺は掌を差し出し、苦笑する彼の手からその飴玉を貰った。

「お話はこの位で宜しかったですか？そろそろ、次の仕事にいかないといけないので」

鞄を持ち直し、彼は俺に問う。

「あ、すいません。長くお時間取らせてしまって」
「いいえ、いいんですよ。犯人を早く捕まえていただきたいですから」
「じゃあまた何かあったら、ご連絡します」
「分かりました。それでは、また」

去っていこうとした背中を慌てて、留めた。

「あ、なるせさん！」

ゆっくりと振り返る彼に、飴玉を見せて。

「これ、ありがとうございました！」


初めて見るような優しい顔で彼は笑った。そのまま何も言わず小さく頭を下げて、去っていった。

たいていこういう話の時のなるせさんの顔は、何故か俺を見透かしているような光のない眼になる。
それが時折恐ろしくて。
でも、今日は。なるせさんの意外な一面を知った事で、少しそれが和らぐ。

刑事と弁護士。

この立場じゃなければ、きっと。
友達、と言うような存在になれるかもしれない。

掌を広げ、転がった飴玉を見つめて、小さく笑った。
さ、今日も走り回らなければ。

飴玉の袋を開けて、口に放り込む。
甘い、その味が広がった。
その味を噛み締めて、俺はまた捜査へと走り出した。



甘美な復讐
（それはきっと、恋）







…追伸
飴玉、萌ぇ…
なるせせんせいが飴玉とか普通に持ってたら萌、死ぬ。

この話本当は「純潔」の言葉から連想される感じの話を作ろうとしたんですが、
もう刑事さんが完璧疲れてそうなんで、労わってみました。（せんせいがね＾＾
ってか、疲れ癒すのって、チョコレートじゃね？って思ったけど後の祭りです。
もういいよ、飴玉の方が萌えるじゃん。
チョコとか、夏場溶けちゃうよ。
刑事さんにあげたら。「なるせさん…これ、溶けてます・・・」とかなっちゃうじゃん！
あっ、これも復讐なのかな？地味な嫌がらせ＾＾
ま、飴玉もとけるんじゃね？とかいう突っ込みは、もうほっといてください。
ほっとけ！


なるせせんせいのおくちのなかのあめだまをくちうつしでいただきたい＾＾
いんびなせかいにとりっぷしてしまいそうです＾＾