伝えてはいけない 12 （N→O←M）

※気をつけてください

ちょっとだけお兄ちゃん同士の恋、が絡んでます
女の子なんて、まったく一切、絡んでないです。そんな恋を見たい！いや、求めてたよ!!!!
っていうお姉さんがた、どうぞー。
もちろん、その世界の常識を兼ね備えてる方のみで、お願いします！
やまとかぜのお兄さんたちと同じ名前で、同じ職業だけど、他人の空似だと思ってくださいね＾＾




あーばちゃんが登場します！
若干、あいにの、っぽい空気が流れますが、気にしない＾＾

それでは、ドウゾー　↓

一週間経てば、慣れる。


一ヶ月経てば…って。

それでもやっぱり、この気持ちからしがみ付いたまま離れる事が出来なかった。

どうしよう。
この手が、あの人の事、ずっと探してる。

触れたくて、あの感触を何度も思い出して、慰めて。
オフの日になっても来る事がなかった姿に、泣いたとしても。

彼が自分の元に戻る事は無かった。


現場で、5人集まる事はやっぱりあって。
俺が、飽きたんだよって言ってから、あいばさんとしょうくんのからの風当たりは強く、
そして、気後れがあるのか、じゅんくんとおおのくんも俺に構わなくなった。

そーいうのには慣れてるんだから、別にいいんだけど。
ゲームに夢中になってれば、一人の世界。目を閉じてれば、誰でも一人。

いつもあった、肩への重みがなくなっただけ。

仕事中は、そこはプロだから。
女の子たちが待っている、俺たちの特徴である仲良しさんグループのスタンスは絶対に崩さない。
俺とおおのくんは相変わらずくっついてるし、あいばさんもバカ言って、じゅんくんとしょうくんがクールにつっこむ。
皆笑って、楽しそうに収録をこなす。
そう、カメラの前では前となんら変わってない。

おおのくんの目だけ、見れなくなった。
でも、頻繁に目が合う。
それは笑ってるのに悲しげで、カメラの前なんか関係なく抱きしめたかった。

この人はもう自分のものじゃないと分かっていても。


仕事が終わって、いつものとおり、楽屋を一番に出ようとするとあいばさんに止められた。

「一緒に、のもーよ！久々にっ」

と、返事も聞かず、引きずっていくもんだから、ため息さえ吐く暇もなく、近くの居酒屋へ。
個室のあるそこは、メンバーで飲むときによく使っているところだった。

「はい、乾杯！」

と、相変わらずのテンション。けど、その雰囲気はいつもと違う。
ジュニアからずっと一緒に居たもんだから、こういう時の意味は、何となく分かってる。
かんぱーいとグラスを合わせて、一口飲む。

あんまり飲む気の無かった俺は、すぐさま話題へ移った。

「で、なにが聞きたいの」
「やっぱり、分かった？さすがだね！長くつき合ってっと、分かっちゃうもんかー」
「いいから、早く言えよ」

ケラケラ笑うあいばさんにムカついて、グラスを煽る。
苛立つ空気を感じたのか、あいばさんの顔が真面目に、そしてそれは優しい声で呟いた。

「んー、ね。リーダー振ったって言ってたじゃん。なんか引っかかるんだよねー、俺としては。あ、しょうくんも言ってたんだけど。」

あんだけ、俺に冷たく言い放って置いて、なに言ってんだか。
とは、思ったけど。しょうくんも気づいてるとなると。

「せーかい。そ、振ってないよ。振られたの、リーダーに」

もう、時効かなって思って、全部打ち明けた。
あいばさんはこういう時、ものすごく聞き上手で、兄ちゃんっていう雰囲気出すんだ。
だから、何となく甘えちゃって、ペラペラ喋っちゃった。
で、今まで誰にも言えずに溜め込んでたから、涙が零れる。
おおのさんと別れてからというもの、涙脆くなった。
ぽろぽろと涙をこぼす俺を、あいばさんは頭を撫でた。
ごめんね、誤解してた、って言いながら。


「ねー、にの。もう一回、伝えてみようよ。なんか、話し聞いてると、リーダーまだニノの事…」
「無理だよ。…じゅんくんのほうが良いって。前から好きだったのは、じゅんくん、だから」
「わかんねーじゃんっ。何で伝えないの？このまんま、ニノが辛い思いすんの…やだよ…」


今度はあいばさんが泣き出して。
男二人、個室にこもって泣いてるのってどうなの？って思ったけど。
人のために泣ける男、あいばまさき、が今の俺にはものすごく心強かった。



伝えてみてもいいのかな
これでじゅんくんって、言われたら吹っ切れる気がする。
前に進めるような気がする。


もう一度、好きだよって。







出来るなら、そばへ
（信じることが全て）







追伸
あいばさん登場！にして、最後…なんだけども。
にのあい、ちっくにしてみました。
しょうくんかなーとも思ったけど、しょうくんは何となくまつじゅんの相談相手っぽかったから。
あいばちゃんに！あーばちゃんは、きっと聞き上手だと思うんだよねー。
すっげー書きながら、あいばちゃんに相談したくなったもん…。
人生相談とか、まじめに聞いてくれそう。
でも、答えは単純なんだろうけど。


って事で、にのちゃんがちょっと前向きになったよっていうお話でした。
いよいよ最終回かなー。
次か次ぐらいで、終わるかと、思います！多分…実際、今回で終わりそうになった…(； ･`д･´)っていうのは内緒。

では、次回！