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サイフォン
あら/しおんりーですよ! 小説がありますが、実在の人物様とは関係ない!という事になっております。ご了承ください。
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※気をつけてください

お兄ちゃん同士の恋、が絡んでます
女の子なんて、まったく一切、絡んでないです。そんな恋を見たい!いや、求めてたよ!!!!
っていうお姉さんがた、どうぞー。
もちろん、その世界の常識を兼ね備えてる方のみで、お願いします!




裏のなるせさんとせりざわさん話を書いてて、もう一つ浮かんでたお話。
絶対零度のなるせせんせいを目指して、書きました。

んで、若干ウラリズムな内容に、なってますのでお気をつけください。
裏におくほど、は、ないかと判断し、ここにおいてます。たいしたこたぁないって事です。
苦手な方もいらっしゃるかと思いますので、注意してください!










今更、感情に揺れ動くなど、ありはしない。
それが、僕のエゴだと、しても。




秋の風が微かに薫り始めた、頃。
資料を借りに、図書館に居た。
しおりさんによると、目ぼしい本は地下の書庫にあるらしく、そこに向かう。

地下の書庫には、やはり一般向けではない本がずらりと並んでいるだけで、人影はなく、僕だけのようだった。
カツカツと革靴の音が響くほど静かで。

すると、もう一つ、靴の音。
僕に確実に近づいてくる、靴の音の持ち主は、意外な、人だった。

「なるせ、さん」
「…刑事さん…、貴方がどうしてここに?」
「貴方に、会いに来ました」


彼は俯いたまま、こちらを見ない。
何故ここに来たのか、皆目検討もつかず、僕はただ訝しげに彼を見ていた。
すると、不意に彼がつぶやく。



「俺、なるせさんの事を…好きに、なってしまいました」
「何を言って…」
「もう、こんな気持ち抑える事が出来ない…っ。あの会った時から…ずっと」



腹の底から、哂いたくなった。
11年間、こんなにも憎んできた男が、僕に好意を抱くなんて。
余りに、皮肉すぎる。
過去を忘れ、恋などに現を抜かす、こんな男。

耐え切れなくなった、僕は、彼に偽りの微笑を投げかける。
それは、あの教会の聖母マリアのように、優しく。



「…良いんですか?ご友人たちが苦しんでいるなかで、ご自分は恋に感けているとは」
「…それは…」

なんて、惨めな姿。

救いようのない、言葉と、やさしい笑み。
この矛盾が、彼の心を傷つけている。
現に、目を大きく見開き、肩を震わせ、脅えている。
いい様、だ。


「かわいそうな人。…慰めに、あなたのなさりたい事、しても構わないですよ」


恋をする、と言う事は、人間の本能の幻想のひとつ。
結局、己の欲に溺れた空想に過ぎない。
それなら、夢を与えてあげるのも、一興。

ゆっくりと僕は、彼の首下に妖しく腕を回した。
こうしたかったんでしょう、と耳元で囁いて。


僕と歳は変わらない筈なのだけれど、雄々しい若さを持っている彼は、がむしゃらに僕を抱いた。無我夢中、と言う言葉がぴったり、なくらいで。
自分から誘った、のに、彼を受け入れるだけで精一杯になる。
重厚な本棚に体を預けながら、両足は彼に抱えられる。突き上げられるたび、足が所在なく空を切る。
誰かに見られる、とか、考える事ができないまま、僕と彼は深く交じり合った。

体がどんなに感じていても、何度も僕の名を呼ぶ、彼の悲痛な声さえ、今の僕には、何も感じなかった。ただ、遠くで俯瞰している、ように冷めきっていた。


行為を済ませると、僕は何も言わずに身支度をした。
そもそも、受け入れるだけの行為に、服の乱れは余りなかった。


「満足、したでしょう」
「…なるせ、さんは…こういう、事抵抗無いんですか…?」
「幻滅しました、か?…そのまま幻滅している方が良いでしょう。あなたが思うほど僕は無垢な人間じゃない」

それでは、と踵を返すと、腕がつかまれる。

「まだ、なにか」
「…それでも、貴方が好きです。どんな貴方でも、受け止めたい」

まっすぐな瞳。
曇りも無く、僕を見つめてくる。
僕は、何も動じないんだ。決して。


「どうぞ、ご勝手に」



腕を振り払って、僕は図書館を後にした。








今更、掴まれた腕が痛む。
同時に、体の奥に先ほどの熱が蘇る。





動じてはいけない。


僕の心は…もう、ないのだから。









所詮、エゴ
(心は、捨てる事は出来ない)





追伸
救われない話を書いてみよう!と言う事で思い立ったんですが…。
結局どっかで揺れ動いちゃってるせんせい。
せんせいって、本当は情に深い人だから、冷徹を演じてるだけ、なんだろうなー…。だから、すぐ揺らいじゃう、のだと。

まあ、実際図書館にゃんにゃんが、ちょっぴり書きたかった…っていう、その…あの…、はい。
いや、…あの…なんかすみませんm(__)m



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