久々に2人で飲んだ夜。
俺は、この夜に賭けていた。
恥ずかしながら、付き合い始めて3ヶ月。
ここまで来るのには、大変な苦労があったんですけど、まあ…割愛させていただいて。
今日こそは、行きつきたいな、なんて思ってるんですよ。
ヘタレ、なんて最近では言われるようになってから、余計に。
「よし、しょうくん2軒目いこうっ」
こうやってでれんでれんに酔って、俺の肩に頭を預けてくるのがさとしくんで。
彼がまあ、鈍感もいいところで、実際付き合ってる、のさえ定かではない。
なんか、うちの事務所みたい、だよ。
あれ、いつの間に、合格したの?的ね。
2軒目と騒いでるけど、深夜過ぎてそろそろ店もなくなって来てる。
終電なんかとっくになくて。
俺たちは繁華街を彷徨うに歩いていた。
煌く街、輝く夜、って感じで、周りにはネオンが輝いている。
目の端にちらつくのは、やっぱりそういうお泊り施設、な訳なんです。男の子だからね。
でも、「休んでこう」じゃただのエロ親父だし、「帰らせない」なんて、俺のキャラじゃないし。
俺のマンション行ってもいいけど「コーヒー飲んでく?」なんて古いだろ。
直球に「あいしてるから!」なんて、言えるわけもなく。
恋とは、下心とよく言ったもの。そんな不埒な問題でもやもやと悩む俺。
折角勢いよく煽った酒も、すでに醒めていて。
さとしくんだけが楽しそうにばか笑いしてる。
なんだかんだで、勢い、さえ衰えてきてますよ。すでに。
どうでもいい、感じ。
結局。
「竿、持って来ればよかった」
と寂しそうに呟くさとしさんを横に、海など見ています。
もう、いいよ。ヘタレで。
なんとでも、言ってくれ。
~おまけ~
(さ、ホテルでも行こうぜ!)
(うん…って、え?)
(だって、おいら帰れねえもん。ほら、やるぞ)
(…)
男前なあなたに惚れました。
追伸
ネタ、的なね。
某革命さんのとめどなさそうな~って曲から、まんま。
テスト勉強中に聞きながら、こりゃあしょうちゃんだわ!と思いながら聞いてました。
そして思いのほか、短くてびっくり。大体、曲も1分ぐらいなんだけどさ。
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